――Eye sword
輝く瞳が印象的だった
一瞬で吸い込まれ目が離せなくなった
そう、あれは確かに光っていたのだ
決してその色のせいではなく
意志の篭った強い眼
何ものをも貫くその眼差しは
自身の心をも突き刺していた
まるで誓いを立てるかのように
深く深く刻まれた剣
その鋭く尖った矛先には
一体何をとどめているのだろう
それは僕とあまりにも似ているようで
あまりにも違う
僕にもすぐ届きそうで
そっと手を伸ばしてみたけれど
彼の凍える手がそれを許さない
掴もうとすればひらりとかわされ
手放せば必死ですがりつこうとする
それでもその瞳に映っているのは
鋭利な剣には柔らかすぎる僕の「姿」だけ
あなたは一体何が欲しいの
ああ なんて恐ろしい眼だ
あなたの光の下で
僕は容赦なく幻へと変わってゆく
あなたの瞳に映る僕の姿だけが
かたちを失ってゆく
その眼差しに貫かれて
僕はあなたの望む夢になる
どうして暗闇が差すの
あなたは満たされたはずだ
夢とは輝きに溢れたものでしょう
それとも 眩しすぎて見えないだけ?
愚かな君
どんなに夢を重ねても
その手で掴み取ることなどできない
僕が存在するのは現実なのだから
あなたが手を伸ばすその先に
僕は居ない
けれどもう それを気づかせることさえ不可能だ
あなた自身が
現実から旅立ってしまった
もう一度あの輝きを見せて
こっちを見て
僕をうつして
僕が大好きだったその眼に
誰よりも愛していたあなたに
さあ もう時間がない
最後に僕ができること
あなたを縛る悪夢から
そっと解き放してあげましょう
運の強いあなたなら
きっと抜け出せるはず
もう怖いものなど何もないから
辿り着いたその先が
あなたの望む世界だといいね
その世界に僕はいないけれど
僕の中にあなたはいるよ
さようなら 愛しい人
碧い涙の雫で
あなたの瞳は金色に輝く
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突発的に書いたハイデリヒ独白。
ハイデさんになったつもりでエドの事を想ったら自然と出てきました。
エド、映画ではあんなんでしたけど、
出会った頃はまだきっと昔みたいな強い目をしていたと思うんですよね。
国家錬金術師になると決めた時の、あの目。
最終回で「きっと帰ってみせる」と言った時の、あの決意に満ちた眼差し。
きっとハイデさんはエドにもう一度その目を取り戻して欲しいと願っていたんじゃないかな。
2006.01.27